乗り鉄ビギナーの僕はローカル線が苦手
どこに連れて行かれるか分からない恐怖があります、幹線みたいに拠点と拠点を結ぶ路線なら精神的にも安定しますが、知らない駅ばかりを通りながら終点が最果ての駅だったりすると、楽しい電車旅のはずが不安とストレスを感じながらの苦行となってしまいます。剛の皆さんはローカル線に乗って秘境駅に訪問したり、経験値の高さとフットワークの軽さが羨ましい…僕も早くそんな境地に達したいもの。
そんなローカル線苦手意識を克服すべく、全駅コンプリートを目的に今回選び乗ってみた路線は岳南電車。
〈目次〉
【僕が選んだ理由】
・静岡県富士市の私鉄で日帰り圏内、主に市内の工業地帯を走る路線でとんでもない秘境駅は無さそう。
・9.2kmの10駅はビギナーにとっては魅力的、短い時間で達成感を味わえそう。
・駅間の距離が短く、気軽に徒歩での移動も楽しめ飲食店・コンビニも多く食事・トイレの心配がなく散策できそう。
岳南電車の1日乗車券はレトロな硬券
JR東海道線「吉原」駅を降りるとカエル色の2両列車がいきなりお待ちかね、東海道線の車窓からいつか乗りたいな~と思って眺めてた電車、はやる心を抑えて岳南電車吉原駅へ。
改札とお土産コーナー、写真は帰り道に撮りました。
1日乗車券(720円)今時珍しい硬い切符(硬券)
僕の初ローカル線コンプリートの旅がスタートです。
風にのって走る岳南電車なんですが…
いきなり大きな工場の連続で旅の情緒感はゼロ…
次の駅「ジヤトコ前」ジャスコみたいな商業施設なのかな?と思っておりましたが、会社名(自動車部品メーカー)でした、スマホカメラは一瞬の撮影には不向きですね…不本意な写真です。
次の「吉原本町」はスマホマップで見る限りだとたくさんの商業施設があるみたいなので、途中下車して「本吉原」まで歩いて行く事に決めました。
踏切を渡り商店街へ
吉原商店街はユーモア溢れる場所
寂れたシャッター商店街かな?と思いきや、お昼近くになると徐々に開店する店が増えてきます、朝が遅めの商店街なんですね。
この建物を見て絶対夜の商店街だと確信しました…関東だとお目にかかれないセンスですよコレは。。
「ジョウンデー」や「ものの怪姫」やらオモシロ店名も目立ちます
立入禁止のお知らせ「ヤ○ザ」のストレートな表現に脱帽
割とこの商店街はユーモアのセンスある看板多いんですよね、一気に好きになってしまった商店街。
ここはパチンコ店なんでしょうか?只今閉店中
演歌専門のCD店
キャバクラのお隣に珍味屋さんがあったり
ご当地B級グルメ「つけナポリタン」のぼり旗、いくつかの飲食店の店頭にあります。
喫茶 アドニスのつけナポリタン
特にこちらのお店はぬいぐるみが置いてあったり気合い十分、更に店頭の告知を見ると開店は11:00ですが、つけナポリタンは11:30からの提供。
開店15分後(11:15)に突入、2番目のつけナポリタンとなりました。
替え玉や付け合わせメニューもあり、へなちょこサラダのネーミングセンスに脱帽。
大盛は50円増し(1250円)
太めの麺(パスタ)と絡まる酸味のあるトマトスープ、蒸し鶏肉や味玉など具がそれぞれが味わい深くお店のこだわりを感じます。
替え玉を注文しようかと思ったのですがホールの店員さんが忙しいっぽかったので断念。店内のBGMは60's~80'sの洋楽ポップスでごきげん、アンケートを記入してごちそうさましました。
工業地帯から住宅地へ
本吉原へ向かう道でお肉屋さんを発見、並んでおります、絶対にコロッケ並びの筈、突撃です。
コロッケが35円とても魅力的なお値段(^-^)
2個買いました、小判みたいな大きさと形のコロッケ、ジャガイモの中に微かな肉の風味がありこれぞお肉屋さんのコロッケ、本吉原まで食べ歩きながらの幸せな時間。
本吉原駅に到着、後ろは大きな工場。
無人駅ですが駅前には堂々と岳南鉄道本社があります。
ちなみにお隣はスナック
本吉原駅ホーム、鉄パイプで組まれた屋根は岳南電車駅ホーム共通の仕様です。
本社をバックに走る岳南電車
次の「岳南原田」駅は1面2線の為、上下線の待ち合わせが出来る駅、やっとカエル色以外の電車に出会えました。
そして岳南原田~比奈間は岳南電車のハイライト、何と大きな製紙工場の敷地内を電車が走って行きます。
動体撮影には不向きなスマホカメラである事を実感出来る写真になりました(ノД`)
比奈駅には「鉄道模型店フジドリームスタジオ501」が駅舎内にあります
帰り道(復路)で途中下車して覗いてみたのですが店員さんは外出中
ある意味ホッとしました、このスペースでマンツーマンで鉄道模型について熱く語られたら、ストレス過多により逃げ出してしまう僕だった事でしょう。。
岳南富士岡駅にはかつての貨物列車が展示しております
JR貨物の合理化の理由により、貨物輸送の休止が通告
2012年に岳南鉄道を支えてきた貨物列車の運行を終了、そして貨物の取り扱いを廃止しました。
かつての日々を懐かしみながら機動車を見つめる鉄オタ
須津駅・神谷駅にさしかかると辺りはすっかり住宅地
神谷駅徒歩10分の場所に古墳があるので帰り道(復路)に行ってみました、眺めは良かったのですが。
ただの小高い丘でした(x_x)
浅間古墳(せんげんこふん)
本墳は愛鷹南麓の丘陵、海抜50メートルに位置し、静岡県内でも最大級の大型古墳です、未発掘のため詳細は明らかではありませんが、4世紀半ばから後半にかけて造られたスルガノクニの王墓と考えられます。
そして終点の岳南江尾駅☆彡
絵になる風景です、僕の他にも2人鉄道ファンがおりまして、譲り合いながら仲良く撮影しました。
若干最果て感のある駅舎と駅周辺ですが、折り返し電車を待つのも良し、徒歩で隣駅まで歩くのも良しです、ちなみに後ろの高架線は東海道新幹線。
気軽に折り返し電車に乗ってすぐに戻れるのも岳南電車の魅力のひとつ、帰りに僕は比奈~岳南原田間を歩いてみました。
街全体が工場敷地内って感じ
手作りマスクも売ってます
程なく岳南原田駅に到着、少々物足りない徒歩での移動でした。
工場を通り抜けて駅に到着するつけナポリタン色の電車。ここは電車からの夜景が独創的で夜に乗車する鉄道ファンも多くいる駅間です。
次回は夜の岳南電車にチャレンジしてみたくなります、そして帰りは夜の吉原商店街でフィーバー(死語)💧
東京都台東区の吉原にだって負けず劣らず(多分)💧
絶対に側に居させてね(´д`;)ハァハァ…