日雇いバイト最高齢の爺さん(77歳)が言っておりました「全くデコイチ(SL)とか乗って今の人達はロマンチックだね~オレの昔はSLが来たらディーゼル車では無くてガッカリしたものさ」と勝手に自分の昔話ばかり始める老害。
今でも健在で走っているから人気なの!
そんな爺さんを思い出してイライラしながら新潟からの帰り道に立ち寄ったのは群馬県の水上駅。
駅前広場にはD51が展示してあり家族連れが目立ちます
そう言えば爺さんは以前母娘で作業しているバイトの女性に向かって「家内工業だ~」デカい声で叫んでおりました、それに怒った社員が一言
「ウチの会社をバカにしてんの!」
爺「すいません…」
いつも一言多い爺さんなのです
〈目次〉
ふと横に目をやると煙を出しているD51がありたくさんのギャラリーが写真を撮っております、そうですこれが上越線「高崎~水上」を走る人気車両SLぐんまみなかみ号。
先ほどの駅ホームに停車していた車両は、連結する客車なのでした。
ところで何で年寄り連中はデコイチって言うんですかね??D51なんだから略すなら「デゴイチ」じゃナイですか。
みなかみグルメ
もう朝から何も食べていないのでお腹がペコペコです…こんな時は水上にあるデカ盛り店へ、橋を渡ると大きな通り(国道291号)にぶつかるので左折。
しばらく歩くと左手に「あしま園」という看板が見えます、ココがデカ盛り店で以前僕はチャーハン大盛を完食出来ず倍額支払った事があります。
あの時の写真ですがチャーハンというか味の薄いピラフで微妙な味でした(´・ω・`)
初めの客の大盛注文(100円増し)はNG、前回ココの大盛のヤバさに完敗しているので今回は普通盛りのカレー(650円)を注文。
普通盛りでもこの大きさ、あと何と言うか学食とかにありがちな食べていくうちに飽きる味なんですよね…とりあえず無事に完食出来てお腹いっぱい。
少し進んだ通りの向こう側には「亜詩麻」という洋食レストランがあります
ココは洒落た店内で名物の焼きカレーが絶品HOME - カフェレストラン亜詩麻
そして寂れた商店街の一角にある昭和テイスト全開のお店「フライパン」
こちらも前回訪問したのですが、ホッとする懐かしのメニューがたくさん、迷いに迷って結局生姜焼き定食にしたのが思い出に残ってます。
今回は腹ぺこだったもので、デカ盛り店を選んでしまいました
廃墟感溢れる水上の街並み
先ほど渡った利根川の向こうを眺めると何とも寂しい風景、この街の衰退は上越新幹線の開通から始まります。
新幹線は水上駅より南側の上毛高原に止まり、そのまま大清水トンネルに入って越後湯沢へと抜けて行くルート、在来線の水上駅で停車する列車は激減し都心からのアクセスが不便になってしまいました。
同県内の草津や伊香保温泉は時代のニーズに合わせて家族連れや女性客の取り込みにシフトする一方、水上温泉は従来通りに企業や組合の団体旅行に依存、女性コンパニオンやスナック店が多く男性客をメインにした旧態依然のままで結果時代の流れに乗り遅れてしまいました。
聚楽以外は事業再生に踏み切ったり一度倒産している水上の大型ホテル、松乃井も民事再生法適用を申請して生き長らえました。
松乃井の前にある坂を下り、左に曲がった先にある利根川沿いのホテル聚楽だけは無傷、やっぱり一斉を風靡したCMのおかげでしょう。
今見ても行ってみたくなる良く出来たCMばかりです、ちょいエロ感が子供時代の僕にとっては(´д`;)ハァハァでした
このホテル聚楽を中心地点(?)として寂れた商店街が軒を連ねます。
部外者は女性客にも訴求する街づくりへの変換とか言うかも知れません、しかしながら当事者としては新規事業へ対しての不安材料や資金不足などもあり、また個人のみならず街全体の問題である為、街の再生とか部外者が口で言うのは簡単ですが色々と難しい事もあるのでしょう。
そういえば職場の昼休み、花粉症が酷くて屋内に籠もっている社員に「天気がイイんだから外に出なきゃダメだよ!」と部外者で日雇いの分際でいちいち余計な事を言う爺さん。
射的やスマートボール等温泉地には欠かせない遊戯施設ですが、現在はコロナ禍自己防疫の為に無期臨時休業の貼り紙。
仕方なくグラビアパネルに(´д`;)ハァハァ
パッと見は廃業っぽいホテルなのですが、一応(失礼)営業している明治元年創業の老舗「米屋旅館」見た目が少しヨボヨボでも中身で勝負なのです旅館も爺さんも。
しかし他は壊滅状態…
若かりし頃の爺さんがここで女性コンパニオンにお触りしながら「ガッハッハ~」と言ってたかと思うと諸行無常。
そしてこの案内地図を見て夜の街に繰り出していたのでしょう
爺さん「温泉に来たんだからもっとお触りしなきゃダメだよ!」
SLぐんまみなかみ号が水上駅を出発
「SLぐんまみなかみ号」は土曜・休日を中心に高崎~水上間を往復する、料金は運賃990円+指定席券530円、えきねっとやみどりの窓口で購入できます。
※運行日・発車時間は下記リンクを参照のってたのしい列車 ポータル>SLぐんま:JR東日本
D51D51 498号
昭和11年より1115両も製造された蒸気機関車、もともとは貨物用だったが力が強いので急勾配区間の旅客用にも使用された。
「デコイチ」の愛称で親しまれ、その名は蒸気機関車の代名詞ともなっている。
ここ上越線を走行しているものは昭和47年引退後、後閑駅に静態保存されていた。1988年JR東日本が大宮工場で修理復元し高崎~水上間で年間40本ほど運行されている。
水上駅1番線を出発したD51は、バックで2番線に入線して客車と連結、それにしても動くデゴイチは初めて見ました。
残念ながら僕は1週間前の予約でも窓際の席を取る事が出来ずに乗車を断念し仕方なく水上駅で見送り、駅の外はギャラリーと撮り鉄の皆さんで一杯。
15時20分に高崎駅に向かって出発するD51に沿道からは大きな歓声
爺さん「全く今の人達はロマンチックだね」
D51が走り去るとギャラリーもサーッといなくなり程なくいつもの水上駅(´・ω・`)
水上駅前廃墟
そしてこちらが地元の皆様の頭を悩ます駅前廃墟物件の「大宮ホテル」
入口は表通りですが、客室の廃墟っぷりを見たく駅前の階段を下ります。
苦しい経営状態だった矢先に、宿泊客がエレベーターに乗り込んだが搬器が無くて落下、客は全治6ヶ月の怪我、業務上過失傷害で営業停止中に宿泊キャンセルが相次ぎついに倒産。
セクハラ疑惑で話題となった元町長はホテルの解体について「現実にすぐやるとかという話ではないと思う、まず調査してちゃんとした研究をしていかなくてはいけない。」と以前発言しておりました…爺さん同様に仕事(行政)よりお触りなのです(´・ω・`)
一生懸命に仕事をする社員を尻目に「いつも仕事ばっかりで趣味とかナイのかね~」とデカい声で喋る空気の読めない爺さん
「じゃあ○○さん(爺)の趣味は何ですか?」と僕が尋ねたところ爺は一言
「寝る事!」
ホントずっと寝ていて欲しい(-_-)zzz
吊り橋がありました、ここを渡れば向こう側の松乃井までは近道なのですが
ボロボロの橋で渡る事が出来ません
爺さんが三途の川を渡る頃までには修復して欲しいものです(ノД`)