源頼朝が鎌倉に幕府を開いた最大の理由は、三方を山に囲まれ一方は海に面した天然の要害をなしている場所だからです、その一方で外部より鎌倉への出入は非常に不便でした、そこで幕府は周辺の山を少しだけ切り取り鎌倉と各地を結ぶ道を作ったのが切通しです。
そして切通しの中でも主なものを鎌倉七口と呼びます。
画像引用先:鎌倉散策ー鎌倉七口、鎌倉切通し散策 /鎌倉ぶらぶら
鎌倉七口の中でも歴史的価値の高いまんだら堂やぐら群・お猿畠の大切岸がある「名越(なごえ)切通し」は、総武快速横須賀線の名越トンネル(鎌倉~逗子)上の手軽に楽しめるハイキングコース。
しかしこの列車が当ブログでも度々登場する日雇いバイト「ロン毛」の住む千葉県船橋を通って来たかと思うとイラッとしてしまう毎度の事ながら性格の悪い僕(>_<)
〈目次〉
大町口から名越切通しへ
名越切通しには複数の入口がありますが、鎌倉駅方面からの大町口から入るルートが一般的、何だか船橋の住宅街を思い出してしまう風景の大町口。
ちなみにロン毛が船橋にアパートを借りた理由は競馬・競艇場が近くにあるからなのでしょう。。
ロン毛は事ある度に「船橋は都会だ(゚⊿゚)」と自慢し、僕の住む埼玉県を小バカにしておりますが、日雇い勤務先は埼玉県の八潮駅からバスに30分程乗ってやっとこさたどり着く陸の孤島。。
毎日せっせと通う勤務先が小バカにしている埼玉県という現実をロン毛はきちんと受け止めているのでしょうか??
一方この陸の孤島っぽい場所はジャングルな風景に似合わず、人気エリアであり由緒あるエリアでもある鎌倉の横須賀線沿いなのです(・∀・)
鎌倉時代から残るこの古道は、かつて鎌倉幕府執権の北条氏にとっては南の三浦氏が脅威で、三浦半島に続くこの道は防御機構の側面もあり難路な事から「難越え」転じて「名越」になったといわれています。
分岐ポイントの苔の生えた岩、左に曲がると大切岸、真っ直ぐ進めばまんだらやぐら群の入口が見えてきます。
まんだら堂やぐら群は保存管理の都合上で期間限定公開
2021年度は
〈春〉4月24日(土)~ 5月31日(月)
〈秋〉10月23日(土)~12月13日(月)
※公開日は土・日・月・祝日の10:00~16:00
やぐらは鎌倉とその周辺地域に見られる特殊な遺構です。「 まんだら堂やぐら群」は150穴以上が集中して造られており、 やぐら群として最大級の規模を誇ります。明確な文献資料がなくまんだら堂とは何なのかいつどのように造られたのか等は不詳ですが、整備に先駆けて実施した発掘調査の結果、やぐら内部に石塔を据えて納骨供養する施設として13世紀後半頃から造られ始め、おおむね15世紀いっぱい (部分的には16世紀まで)供養が行われていたと考えられます。これだけまとまった数のやぐらを良好な状態で見ることのできる遺跡は鎌倉市内にもほとんどなくたいへん貴重です。
五輪塔
まんだら堂やぐら群の敷地内には、750基ほどの石塔がありますがその99%は五輪塔です。五輪塔の石材はこの付近でも取れる柔らかい凝灰岩(鎌倉石)が8割、箱根火山に由来する堅い安山岩が2割程度です。安山岩製のこの五輪塔は、小田原近辺で作られて船で運ばれてきたのではないかと思われます。
鎌倉時代には、死者を供養する「曼荼羅堂」があったというがどのような建物で、いつの時代まで存在していたのかは不明。
何だか僕にとっては埼玉県にある吉見百穴を思い出してしまうトラウマスポット(>_<)
でもロン毛にとっては錦糸町あたりのカプセルホテルを思い出してしまう程度なのでしょう(x_x)
かつてはディスコでオールナイトでブイブイ言わせてたと豪語するロン毛
踊った後には小洒落たバーで葉っぱが入ったインチキくさいお酒を飲んでいたのでしょうが、ここら辺りの草を袋に詰め込んで着払いの宅急便で届けてやりたい気分。
今では作業中にダンボールを3個梱包しただけで飽きて踊ってしまうポンコツオヤジ(ノД`)
そして50歳を超えた今となっても都会に住んでロン毛にしていればモテると信じているのでしょう。。
まぁ…船橋が都会かどうかは意見の分かれる所でもありますが(´・ω・`)
いくつかある名越切通しへのアクセス
小坪階段口(逗子駅側)
12月4日(土)に発生した倒木により、現在小坪階段口(緑ヶ丘バス停から切通しへ上り下りする道)は通行止めとなっています。倒木の撤去が終わり安全が確保されるまで通行止めを継続します。(2021年12月現在)
小坪階段口からは中世の雰囲気を残す名越切通最狭部で絶景の第一切通がありますが、今回は見る事が出来ませんでした(写真は前回訪問時に撮影)。
徒歩:JR逗子駅から26分 (2.0 km)
バス:①JR逗子駅東口バスターミナル6番 京急バス 逗29系「亀ヶ岡団地循環」 所要時間11分180円 「緑ヶ丘入口」バス下車 徒歩8分
②JR鎌倉駅東口バスターミナル3番 京急バス鎌31系「緑ヶ丘入口」行き 所要時間8分180円「緑ヶ丘入口 」バス停下車 徒歩8分
亀ヶ岡口(逗子駅側)
若干マイナーな入口で住宅街を突っ切りながら入口に向かう少々分かり辛いルートですが、亀ヶ岡入口周辺の切通しも一見の価値ありです。
徒歩:JR逗子駅から徒歩約24分(1.7km)
バス:JR逗子駅東口バスターミナル 6番 京急バス 逗29系「亀が岡循環」所要時間19分200円 「亀が岡団地北」 バス停下車 徒歩約3分(180m)
大町口(鎌倉駅側)
今回僕が使った鎌倉駅から大町口へのアクセスは、神奈川県道311号鎌倉葉山線を逗子方面に向かうルートなのですが、道と線路が曲がりくねっている事もあり何度も踏切を渡ります。
切通しの標識を見つけたら左の側道に入り、踏切を渡り終えた道を右に曲がると大町口の入口に到着。
徒歩:JR鎌倉駅から約24分(1.7km)
バス:JR鎌倉駅東口バスターミナル3番 京急バス 鎌31系 所要時間6分180円「長勝寺 」バス停下車 徒歩約6分(400m)
お猿畠の大切岸は奇妙な断壁
お猿畠の大切岸はまんだら堂やぐら群とは違って通年見学が可能です
分岐ポイントの苔の生えた岩の場所まで戻り右側の大切岸に行くルートを進み、今度は大切岸を目指します。
日雇い人生と同様に先の見えない道をテクテク歩いていると
一気に視界の開けた場所にたどり着き少し先に見えるのが大切岸、人生もこうであって欲しいものです。
お猿畠の大切岸は長さ800m以上にわたって高さ3~10mの断崖が尾根に沿って連続する壮大な遺構です。
従来、鎌倉幕府が三浦一族の攻撃に備えて鎌倉の守りを固めるため切通の整備とあわせて築いた防衛遺構だと言われてきましたが、平成14年度の発掘調査で大規模な石切作業の跡だということが確認されました。
これによって鎌倉防衛の役割が完全に否定されたわけではありませんが、鎌倉では14~15世紀頃の建物基礎などに切石を大量に使用しておりここはその頃の石材生産地だったと考えられます。なお、お猿畠という地名は鎌倉を追われた日蓮がこの付近で三匹の白猿に助けられたという伝承に因むものです。
異国的雰囲気のある不思議な空間ですが、かつての日雇い作業場だと知ると一気に現実に引き戻されてしまいます。
当時も明日は人数少なめとかで仕事を干される(削られる)作業員とかもいたのでしょうか??
この岩なんかは、翌日仕事を干された連中を小バカにするロン毛の顔に見えて仕方ありません。。
削られたんだって(゚⊿゚)