僕が専門学校を卒業して初めて勤めた会社は、広告代理店とは名ばかりの分譲マンションの折込チラシやパンフレットを制作する印刷業、そんな職場で一緒だったナベさん(仮名)は会社のお金で飲み食いするのが大好きなカメラマン。
モデルルーム撮影の時は、接待の名目で飲みに行く事ばかり考えてシャッターを押すナベさんにクライアント先(お客さん)の部長は「この人はインチキ臭い」と感じ取ったのでしょう、課長とは名ばかりの窓際っぽい氷見さん(仮名)に接待相手を押し付ける始末(写真は高岡駅7番ホームに停車中の氷見線)
結果会社のお金を使って飲むメンバーはナベさん・氷見課長そして撮影の助手をしていた僕も巻き込まれてしまい計3名(写真は終点の氷見駅)
〈目次〉
廃線?LRT化?氷見線の不安視される将来
かつては廃止も示唆された氷見線は2015年に北陸新幹線が金沢まで延伸、起点の高岡駅を含む並行在来線(北陸本線の一部)は第3セクターに移管となりました。しかし氷見線は並行在来線扱いにはならずJRのまま本線と接続しないローカル線として継続運行、現在はLRT化など新交通体系に移行する案もあがっているみたいです。
そんな氷見線をゴトゴト走る気動車タラコ色のキハ40系気動車を見ていると、課長ながら窓際族状態だった氷見さんを思い浮かべてしまいます。
単身赴任先の分譲マンション販売センターで会社の皆から相手にされず、楽しみは夜の行きつけのスナックだけだった氷見さん。
全長16.5kmで僅か8駅しかない氷見線、そして酒の席で嬉しそうな顔をしながらJRの記念きっぷを見せびらかしていた氷見さんは多分鉄オタ。
氷見線を完乗した話をしたい氷見さんに対し、酔ったナベさんは「バブルの頃は良かったですね~」と全く話が噛み合わないトンチンカンな返答ばかり、あの頃会社のお金で飲み食いばかりする人達のせいで日本経済が停滞し将来が不安視されている現状に繋がっているのでしょう。
まぁ…僕もしこたま飲みましたけど(´・ω・`)
雨晴海岸から立山連峰を臨む撮影地は「越中国分~雨晴」駅間
氷見線のハイライト地点といえばやはり海越しに立山連峰を臨む雨晴海岸(あまはらしかいがん)、海岸から3000m級の山々が見える風景はとても珍しく「イタリアのベネチアから見えるアルプス山脈」「チリのバルパライソから見えるアンデス山脈」そして「雨晴海岸から見る立山連峰」の3ヶ所しかないと言われています。
雨晴駅から氷見方面へ50mほど歩き踏切を渡って海岸を目指します
立山連峰が綺麗に見える条件
①山頂付近に雪がある11月~6月頃(初冠雪は10月中旬)
②大気中に塵や水蒸気が少ない晴れた日
③立山連峰よりも高い場所(標高3,000m以上)に雲がある時
画像引用先:【富山の絶景】雨晴海岸で見られる「絶景」教えます | ふぉとやまライター | 【公式】富山県の観光/旅行サイト「とやま観光ナビ」
若干雲の多い日に僕が撮った写真はこんなもの…やっぱり会社のお金で飲み食いする人はダメダメ写真なのでしょう。
会社のお金で飲み食いお触りバンザイのナベさんがここで撮ったら、どんな写真になってしまうのかとても気になります。
鉄オタの氷見さんも「じゃあ3軒目は僕の行きつけのスナックにしましょう」とノリノリだったので同罪。
すでにベロベロに酔っ払い「さずが新東地域開発!」とか叫びながら氷見さんと肩を組みスナックへ向かうナベさん。
そして源義経と弁慶ばりに店に入っていく氷見さんとナベさん
雨晴海岸と義経岩
ニ上山の山裾が富山湾に没するこのあたり一帯は、白砂青松と日本海では数少ない遠浅海岸の「雨晴海岸」です。この岩は「義経岩」といい、文治三年(1187年)に源義経が奥州下りの際、ここを通りかかった時、にわか雨にあい、この岩の下で家来ともども、雨宿りをしたという伝説に由来します。 また、 近在する女岩、男岩と供にこの海岸は秀景をなし、かつて越中国司として伏木に在住した青年歌人大伴家持もこの絶景を多くの万葉集におさめています。
・雨晴駅寄りにあるのが女岩(めいわ)
店のママさんから「ヒミちゃんは笑顔がきれい!」と誉められておりました
・越中国分駅寄りにあるのが男岩(おいわ)
一方インチキ臭いナベさんは女性から相手にされずにふてくされてホテルに戻ってしまいました。。
氷見線のオススメ撮影スポット
立山連峰は断念して氷見線を撮るべく越中国分方面へ、まずは道の駅「雨晴」で時間調整、上下共に1時間に約1本の氷見線なので時刻を定めて撮影スポットに向かいたいものです。
飲食が出来る2階フロアの営業時間は9:00~17:00ですが女子力高めの場所でオヤジの僕には片身が狭い。。
仕方なしに1階自動ドア先にあるトイレで用を済ませてから越中国分駅方面へ
2泊3日の撮影旅行を終えて会社に戻ったらナベさんは社長に「先方の課長と情報交換しました」と嘘八百。
ナベさんは撮影が無い日の就業後は会社の応接に座り社長と酒を酌み交わすのが大好き
社長の右腕気分で勝ち誇って飲んでおりましたが、社長は自分が直接言いづらい事はおしゃべりなナベさんを経由して社員に言って(広めて)いるだけなのでした。
ナベさん「じゃあ僕は伝書鳩なんですか!」(写真はカラス)
今更ですがもう少し本業に励んで、皆の心を動かすマンションの写真を撮って欲しかったものです。
「展望喫茶ヤスモト」は現在コロナ禍により閉業中、駐車場は見晴らしが良く撮影地として心動きましたが、私有地をウロウロするのもいかがなものかと思い断念。
近くの高台にある「もみじ姫公園」で氷見線の撮影地に決め列車が来るのを待ちます
以前お金で飲み食いしていたせいかロクな写真が撮れません(>_<)
列車は通り過ぎダメダメ写真をスマホで眺めながらナベさんを懐かしむ昼下がり
あっ‥ナベさんの伝書鳩が飛んでる
「ひ~みさ~ん」(゚◇゚)ノ