日雇いバイトの週一君(仮名)は先日職場を永久追放となりました
当ブログでお馴染みの梅ちゃん(あだ名)の噂話によると、上半身裸で作業をしていた週一君は社員から注意されたのですが「関係ねぇ！」と口答えをしたところ「いらない！」と言われ退場になったそうです。
人前で裸になったり暴言を吐く人ではないのですが(口答えはします)つい魔が差してアウトローになってしまったのでしょう…そんな週一君を思い出しながら乗った列車は「西武多摩川線」でした。
西武鉄道は池袋線や新宿線の主要路線を中心に国分寺線・多摩湖線・拝島線が支線の役割を果たしておりますが、多摩川線だけは他の西武路線とは交差・接続していないアウトローでワイルドな路線なのです。
〈目次〉
「いらない！」と言われた西武多摩川線「関係ねぇ！」と言った武蔵境駅
西武多摩川線のルーツは多摩川の砂利を運搬する目的で多摩鉄道が開業した路線でした、1927年(昭和2)に現在の新宿線を運行する旧西武鉄道が買収、さらに池袋線を運行していた武蔵野鉄道が旧西武鉄道と合併し、複数社の路線が西武鉄道になった歴史があります。
イラスト引用先:孤立する西武多摩川線の謎、理由は「戦略的延伸ではなかったから」…幻の新路線との接続も目的か : 読売新聞
週一君同様に孤立した路線の多摩川線、2012年(平成24)に西武HDの筆頭株主だったアメリカ投資系ファンドから「いらない！」と廃止提案を受けた事もありました。
沿線の武蔵野市・小金井市・府中市は路線存続の要望書を西武HDに提出、起点の武蔵境駅がある武蔵野市は「関係ねぇ！」と言わんばかりにJR・西武鉄道と共に駅の立体交差事業を進めます。
そんな周囲の動きに筆頭株主(アメリカ投資系ファンド)は別に廃止は求めていないと発表して問題は立ち消えとなり、その後アメリカ投資系ファンドは西武HDの保有株式を全て売却しました。
そんな経緯があって高架化した武蔵境駅は、週一君同様に上半身裸になって電車に乗らなければならないのかも知れません。
自転車も利用可の西武多摩川線
高架線を下ればローカル線然とした多摩川線、全長8kmでわずか6駅の東京都下でありながらローカル線の雰囲気も味わえる路線。
隣駅の新小金井駅では自転車で降車する乗客もいるサイクルトレインでもあります。
サイクルトレインご利用について
・この車両は指定時間(平日9:00～17:00・休日は終日)に限り自転車を持込みできます。
・車内では転倒防止のためにオレンジ色のベルトで自転車のサドル下またはハンドル付近を固定し、お客さまご自身で支えてください。
・車いずご利用のお客さまへのご配慮をお願いいたします。
小金井市内の駅としては最も歴史の古い駅ですが、すでに東北本線に小金井駅があったため「新」を冠した経緯があり、栃木県の小金井駅に対しての新小金井駅。
東京農工大学小金井キャンパス・国際基督教大学 (ICU)・ルーテル学院大学・東京神学大学の最寄り駅でもある駅ですが、そんな雰囲気は微塵も感じさせない駅前。
隣駅は「多磨駅」かつては多磨墓地前という名称でしたが、東京外国語大学の移転を機に「東京外国語大学前駅」に改称を要望しましたが、墓地近くで営業する地元石材店の反発が強く実現しませんでした。
ですが「関係ねぇ！」と言わんばかりに墓地前の3文字を削って多磨駅とし、さらに副駅名として東京外大前を追加して現在に至ります。
この駅名改称に伴って隣駅の北多磨駅は「多磨駅の南にあるのに北多磨駅はおかしい」という矛盾を解消するため白糸台駅に改称、屁理屈が周囲の人間に迷惑をかける週一君みたいな駅ですね(´･ω･`)
西武多摩川線の車両は新101系
西武多摩川線は他の西武線との接続がないため、車両の検査時には白糸台の車両基地で準備を行い、終電後に武蔵境駅にてJR線経由で運ばれてきた検査済みの車両と交換します。
現在西武多摩川線で活躍している車両は全て西武新101系車両、写真は昔西武鉄道で活躍した701系デビュー当時の赤電色を模した車両。
写真右はコラボレーション企画として伊豆箱根鉄道1300系と同色を施した車両、写真左は旧101系デビュー当時のツートーンカラーを模した車両。
「関係ねぇ！」と作業する週一君を模した東武鉄道の復刻車両もぜひ西武多摩川線に導入して欲しいものです「いらない！」と言われてしまうかもしれませんが(´･ω･`)
そんな週一君を小バカにしながらも、若い頃にもっとちゃんと勉強しておけば良かったと後悔する梅ちゃん。
多摩川線と多摩川競艇場
次の駅は「競艇場前駅」かつては常久駅という名称でしたが、多摩川河原の砂利採取場が競艇場に転用され駅名も変更。
単式ホームで向かいにあるホームは現在使用しておりません、バリアフリー対策なのでしょうか？1面1線のホーム構造であれば、エレベーターやエスカレーターの設置がやり易かったのかも知れません。
駅から陸橋で隣接している多摩競艇場、かつては砂利の採集場でしたが現在は貧民のジャリ銭採集場、週一君と梅ちゃんもお邪魔しているかも知れません。
2人とも大穴を当てれば「仕事なんかいらない！」とばかりに連休が1ヶ月位延長になるのです。
ですがレースをことごとく外し、ケンシロウばりに怒りで服を破いているワイルドな観客がいれば、それは週一君でそんな彼を小バカにした顔で眺めているのが梅ちゃん。
画像引用先:北斗の拳でケンシロウは毎回、服を破りますが、次の時にはばっちり元通りです。同じ服を何着も持っているように思えませんが、どうしているのですか？ - Quora
外れていらない舟券を量産して、財布の中身と上着が無くなっていく週一君。
ついには所持金ゼロになってしまいます
幻となった西武多摩川線の延伸計画
仕方がないので終点の是政駅まで歩く週一君
終点らしさゼロの是政駅ですが、かつてはココから多摩川を渡り多摩ニュータウンへの延伸計画がありましたがあえなく頓挫。あと起点の武蔵境から北上して西武新宿線武蔵関へ繋げる案もありましたが、こちらも幻の計画となってしまいました。
どこまで行っても孤立するアウトロー路線それが西武多摩川線なのです
無一文のアウトロー週一君は、今頃多摩川のほとりで「関係ねぇ！」と上半身裸で寝転んでいる事でしょう(｀Д´)ﾉｶﾝｹｰﾈｰ
