彼女いない歴51年の日雇いバイト「タイゾー(あだ名)」また怪しい宗教本を読んで感化されたらしく、職場で輪廻転生について熱く語っておりました。
「人は死んでも500年後に生まれ変わるんだからオレ達の前世は鎌倉時代なんだよ!」
確か鎌倉時代は今から700年~800年前で、何だか計算が間違っている気がするのですけど(´・ω・`)
そんな恋も前世も見当違いなタイゾーを思い出しながら訪れた先は、鎌倉七口(鎌倉に通じる七つの峠道)の一つ「朝夷奈(あさいな)切通し」タイゾーの前世である鎌倉時代の雰囲気が漂う古道は国の史跡にも指定されております。
〈目次〉
- 「朝夷奈切通し」ハイキングコースは岩山や濡れた道のプチ登山
- 「朝夷奈切通し」アクセスは【鎌倉・金沢】2つのスタートコース
- 鎌倉(横浜市)で最もアクセス困難な熊野神社
- 「朝夷奈切通し」の鎌倉側は滑りやすい濡れた道
「朝夷奈切通し」ハイキングコースは岩山や濡れた道のプチ登山
三方を山に囲まれ一方は海で敵の攻撃を守る軍事的要害の役割を果たしていた鎌倉は、敵の攻め方によっては孤立を強いられる危険も持っております。要害性は失わずに人々の往来や物資運搬の為、鎌倉幕府は山を最小限度だけ切り取って鎌倉と各地を結ぶ道を作りました。これが「切通し」であり「鎌倉七口」です。
イラスト引用先:https://www.kamakura-burabura.com/haiku1kodakamakurananakuti.htm
【鎌倉七口】
・朝夷奈切通し(あさいなきりどおし)
・名越切通し(なごえきりどおし)
・大仏切通し(だいぶつきりどおし)
・巨福呂坂(こぶくろざか)
・亀ヶ谷坂(かめがやつざか)
・化粧坂(けわいざか)
・極楽寺坂(ごくらくじざか)
鎌倉七口の中で最も長く険しい朝夷奈切通し、鎌倉側の道は常時水が流れており、とても滑りやすくなっているので注意が必要です。
切通しの近くには太刀洗川が流れており、晴れが続いている日でも水びだしの道、雨の日にはとんでもない泥道になっている事でしょう。
朝夷奈切通しの発祥は、1241年に鎌倉幕府が製塩が盛んで良港だった金沢・六浦と鎌倉を結ぶ為に工事を着手した事が「吾妻鏡」に記されております。
時の最高権力者だった北条泰時は、開削工事の現場に出向いて指揮をとり、自らの乗馬で土石を運ばせた言い伝えもありますが、実際は諸将に区間を割り当てて作ったらしく、北条泰時の現場監督はあくまで噂の域を出ない話。
ちなみに人から噂話を聞き出すのが大好きなタイゾーは、以前職場で金沢さん(本名)に「あの噂はどうなんスかね?」としつこく聞いておりましたが、金沢さんは「私は知らないし例え知ってたとしてもお前なんかにゃ教えない」とタイゾーを一蹴(ノД`)ショボン
「朝夷奈切通し」アクセスは【鎌倉・金沢】2つのスタートコース
JR鎌倉駅から「鎌倉霊園正門前行き」または「金沢八景駅行き」のバスに乗って十二所神社バス停で下車、10分ほど歩いた場所にある鎌倉側入口から切通しに入る皆さんが圧倒的多数ですが
タイゾーばりに彼女無し非モテの僕は、京浜急行「金沢八景駅」からバスに乗って朝比奈バス停下車、3分ほど歩いた場所にある金沢側入口コースからアクセスしました。
駅前ロータリー3bバス乗り場から出発する鎌倉駅行きの京急バスは1時間に2本程度、朝比奈・朝比奈峠と紛らわしい2つのバス停を経由しますが、下車するのは「朝比奈」10分程で到着します。
バス停前には親切な案内もあります
金沢側最大のメリットは入口にある自販機、ここを逃すと鎌倉側十二所バス停周辺まで、店も自販機も全くありません。
何か知りたい事があれば金沢側入口近くにある庚申塔の石仏に「金沢さんどうっスかね?」と尋ねてみればイイでしょう。
「お前なんかにゃ教えない!」と返ってきそうですが…
切通しの上は朝比奈IC近くの横浜横須賀道路、ちなみに「朝夷奈切通し」は鎌倉時代の古文書などや文献に使われている表記で「朝比奈切通し」は現在の横浜市の地名に基づいて使われている表記でどちらも正式な名称。
金沢側のメリットはぬかるんだ道が少ない事、鎌倉側と比較すれば歩きやすく、徐々に切通しの道に慣れていく事ができます。
鎌倉(横浜市)で最もアクセス困難な熊野神社
途中に熊野神社に向かう分岐点があります、切通しから外れ更に山奥にある熊野神社は、とても横浜市にあるとは思えない秘境感溢れる場所にある神社。
細いぬかるんだ道で滑ったら一気に奈落の谷底…勝手にタイゾー道と命名しました。
鎌倉(横浜市金沢区)で最もアクセス困難な熊野神社、切通し開削に際し北条泰時が社殿を建立したと伝わっております。
女性にアプローチが困難なタイゾーも是非参拝するべきでしょう
彼女いない歴51年ですが、前世から累計すれば彼女いない歴851年になってしまうタイゾーを思いながら手を合わせました(-人-)ナムナム
再びタイゾー道を折り返して切通しへ戻り鎌倉方面を目指します
「朝夷奈切通し」の鎌倉側は滑りやすい濡れた道
朝比奈峠の山頂付近にある「タイゾーは来世でもモテません」と囁きながら微笑んでいる石仏。
そしてここからの下り坂が朝夷奈切通し真骨頂のぬかるんだ道、晴天が続いている本日でもこんな感じなので常に濡れているタイゾー道。
金沢から鎌倉方面の場合は滑り易い下り坂で鎌倉から金沢方面の場合は濡れた道を歩く山登り、動きやすい服装でスニーカーやトレッキングシューズは必須。
モテない腹いせに仕事の帰り道にビールを飲みながら、立ちションをするタイゾーを思い出してしまう道でもあります。
タイゾーが毎日同じ場所で用を足したら、職場の近くもこんな道になってしまうのでしょうか?そんな事を考えていたら鎌倉側の入口にたどり着きました。
鎌倉側の入口にある滝は「三郎の滝」と呼ばれており、朝夷奈切通しを一夜にして切り開いた言い伝えのある猛者「朝比奈三郎義秀」に因んで名付けられました。
三郎の滝の少し先にあるのが「太刀洗水」鎌倉幕府初代将軍の源頼朝と共に平家と戦った上総宏常でしたが、後に頼朝と対立する様になりました。頼朝の命を受けた梶原景時が謀反の疑いのかかった広常を暗殺、ここで血糊のついた太刀を洗ったという言い伝えがあります。
僕にはどちらも前世でタイゾーが立ちションをしていた場所にしか思えません(´・ω・`)
タイゾー「金沢さん!どうっスかね!」