だいだらボッチの激安おでかけバンザイ

都内近郊に(たまに遠出)出かけた時の戯言が多めで9割9分がひとり行動、そして無料・安い料金で楽しめるスポットに訪問しております。僕の記事を見て「行ってみたい」「以前行ったけどまた行きたくなった」と感じて頂けたらとても嬉しいです。


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秋の青春18きっぷで乗る飯田線は秘境駅を越えJR最急勾配を越え橋を越えられず代行バス

秋の青春18きっぷとも言われている「秋の乗り放題パス」18きっぷ同様に期間限定でJRの快速・普通列車が乗り放題のお得なきっぷです。

2021年秋の乗り放題パス

・発売期間
9月11日(土)~10月22日(金)
・利用期間
10月2日(土)~24日(日)
・有効期間
連続する3日間
・価格
大人7850円・子供3920円

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青春18きっぷと違う点は以下の通り
①有効期間は連続する3日間
②自動改札の利用が可能
③複数人の利用が不可・子供用料金の設定がある
※特に①は青春18きっぷの様に
1日目→1回目を利用
2日目→現地で観光
3日目→2回目を利用
みたいに任意の日で(飛び飛びに)利用出来ないきっぷなので、つい長距離を稼ぐ電車旅になってしまいます、そんな秋の乗り放題パス3日目は、飯田線完乗そして帰宅の計11時間30分の電車旅となってしまいました(x_x)

※2021年(令和3)8月の大雨で被災し不通区間となった「伊那新町~辰野」間は2021年(令和3)11月に運転再開、この区間の復旧をもって飯田線は全線運転再開を果たしました。
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〈目次〉

飯田線について軽くまとめ
①愛知県「豊橋駅」から長野県「辰野駅」の197.5㎞(94駅)を結ぶ長大なローカル線
②その割には駅間の平均距離は2.1㎞で地方路線としてはとても短い
③天竜川に沿って急峻な地形を縫う様に走る線形
④元々は4社の私鉄に分かれていた路線が昭和18年に戦時買収で統合・国有化され飯田線となる

オヤジがチラホラの旧豊川鉄道区間(豊橋~大海)

6時00分 豊橋発 天竜渓行

青春18きっぷで東海道線を利用する際にお馴染みのJR東海313系、この電車を見る度に静岡県での各駅停車っぷりに毎度ウンザリなのですが、飯田線も全94駅を律儀に各駅で停車していくのです。
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鉄オタや旅行客に人気の飯田線ですが、難点は乗車時間の長さで豊橋~辰野の所要時間は約7時間、まぁ18きっぱーの僕としては難なくクリア出来る距離と時間であろうと朝焼けの豊川を渡って行きますが
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終点辰野駅から自宅(埼玉県)まで帰る乗車時間と疲労の事をすっかり忘れておりました。。
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「おっちゃん車窓のフレームを指でカタカタ叩いてうるさいよ!」
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何だか乗客はやさぐれたおっちゃんが多く、昨晩豊橋でウィ~となって翌朝の電車で帰宅している模様。
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野田城駅を過ぎればそんなおっちゃん連中はみんな降りてしまい鉄オタ率が高めになる車内、職場で朝は酒臭いと悪評判の日雇いバイト「ロン毛(あだ名)」も飯田線に乗りここら辺りの駅で下車して欲しいものです。
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豊橋駅~大海駅間は明治時代に豊川鉄道という会社が開通させたのが発祥、旧豊川鉄道区間を過ぎれば列車はいよいよ秘境を目指し始めます。
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秘境へ向かう準備の旧鳳来寺鉄道区間(大海~三河川合)

大海駅~三河川合駅間は大正時代に鳳来寺鉄道が開通、鳳来寺山や鳳来渓の観光や周辺の温泉施設に力を入れておりましたが、会社の場所は豊川鉄道本社内というバリバリの完全子会社。
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更には常勤は1人もいなく豊川鉄道が事務を代行していたそうです
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その点ロン毛は毎日職場に顔を出すバリバリの常勤!まぁ日雇いなんですけどね(´・ω・`)
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秘境駅が目白押しの旧三信鉄道区間(三河川合~天竜渓)

昭和初期に鳳来寺鉄道三河川合駅から伊那電気鉄道天竜峡駅までを結び、豊橋~辰野を一本化する目的で設立された会社が三信鉄道ですが、急峻な地形の為に工事は難航を極めました。
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愛知県境の東栄駅は鬼を模した駅舎、当時は鬼工事の連続で労働者が労働争議に訴えたり逃げ出して近くの農村に駆け込んだりと散々だった三信鉄道の工事現場。
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ちなみに日雇い現場でロン毛は社長批判を率先して言ってましたが、後日社長が怒っているのを知ると「へぇ~色々な事があるんだね(゚⊿゚)」とオレ知らね状態…変わり身の早さは変電所もビックリ。。
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そして好きなバイト女性と朝のバスが一緒だった時にはテンションMax、車内で大声で喋りまくりのロン毛。。
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昭和31年に竣工した佐久間ダムにより水没したのは佐久間~大嵐の約18kmで、この区間にはかつて豊根口駅・天龍山室駅・白神駅がありましたが、昭和30年に経路変更に伴い線路共々に廃止、下の写真は変更後に新設した相月駅。
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そしてバイト女性もロン毛と遭遇しない様に通勤バスの経路変更をしたみたいです…
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水窪(みさくぼ)~大嵐(おおぞれ)間の大原トンネル(5063m)は飯田線で最長のトンネル
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トンネルを越え大嵐駅へ到着、駅名とは裏腹に無駄に天気の良い駅前。
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次の駅は知名度が高い秘境駅の小和田(こわだ)駅ですが、車内から撮るとイマイチ秘境感が伝わらず残念な写真となりました。
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伊那小沢駅では数分間の停車があったのでホームで撮影、眺めが良く橋が架かっているせいか秘境駅ランキングはやや低め。
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秘境駅ランキング激高めの田本(たもと)駅、断崖絶壁にある狭いホームで駅から県道まで行くには山登り状態…例え列車が何分間か停車しても僕は絶対に降りたくありません。
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金野(きんの)駅では剛の者が下車しておりました、ここは飯田線で最も利用者が少ない駅らしく不憫に思った剛の者が利用してあげたのでしょう。
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春と秋に豊橋~飯田間を運行する臨時急行列車の「飯田線秘境駅号」は色々な秘境駅を楽しめる人気観光列車。
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急行「飯田線秘境駅号」|Shupo [シュポ]|JR東海

「へぇ~色々な駅があるんだね(゚⊿゚)」秘境号もロン毛が乗車すれば卑怯号。。
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JR最急勾配40‰を越えて旧伊那電気鉄道区間(天竜渓~辰野)

9時14分 天竜渓発 飯田行

さっきまでの秘境っぷりが嘘の様にローカルな住宅地を走る飯田線、元々は違う会社の路線だったと知って納得です。
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明治時代に木曽谷経由で建設された中央本線の誘致に失敗した地元の有力者たちが自力での鉄道建設で開設した伊那電気鉄道ですが昭和18年に戦時買収され国有化し飯田線に、国に頼らず作った鉄道が結局お国に取られてしまい何とも悲しい限りの鉄道会社。
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家族連れの乗車も多くお子ちゃまがワイワイ騒ぐ車内
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独り身オヤジの僕にはいたたまれずそして頭皮の状態が気になってしまう駅名、ロン毛みたいにオヤジになっても髪の毛フサフサでいたいものです。
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そんな事を思っていたらあっという間に飯田駅に到着
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9時43分 飯田発 伊那新町行

ここからの楽しみはJR最急勾配の40‰を登坂する飯田線なのですが、僕の想像と違ってとても長閑(のどか)な風景でした。
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てっきり激流の天竜川から飛び散る水しぶきを浴びながら車輪を軋ませ、砂埃を上げながら急勾配を克服していく飯田線を想像していたのですけど。。
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なんか駅前には柿とか林檎とかあるし…
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天竜川の流れもなんだか穏やかだし…
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車窓の風景も坂の上の雲状態だし…
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車窓は下り坂が多く開けた景色
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駒ヶ根駅を過ぎたら、JR最急勾配区間の赤木(あかぎ)~沢渡(さわんど)の撮影に備えて車両先頭でスタンバイ。
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赤木駅を発車した飯田線はいよいよ40‰地点へ、車窓から見える墓地が気分を盛り上げてくれます。
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何となく予感しておりましたが赤木駅から沢渡駅へ向かう列車は案の定下り勾配でスッーと滑り降りていく飯田線。
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そして無駄に天気が良く長閑な風景に興ざめ
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「下り坂だったんだって?(゚⊿゚)」と人を小バカにするロン毛の顔が目に浮かびます
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「お前の人生同様にな!」と言い返してやりたくなります
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ガッカリしたらお腹が空いてきました、写真は線路すら無い沢(さわ)駅で向かいは廃墟ホーム。
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そして代行バスに乗り換える伊那新町に到着する飯田線ですが、絶対にこの駅にも食べ物屋は無いでしょう。。
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11時55分 伊那新町発 辰野行(代行バス)

※2021年11月15日から全線で運行を再開し現在は復旧しております

2021年8月の大雨の被害により今(10月)も不通区間の伊那新町~辰野、長丁場だった飯田線の電車旅のラストが代行バスなのは何とも寂しい限りですが、ここまで復旧出来たのも色々な苦労があった筈です。
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そんな事に思いを馳せていたら取り残されてしまいました「みんな待って~~」
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辰野駅行き12分のバス旅、車内ではロン毛みたいに女性と隣席になりテンションMaxの大声で喋るのは控えたいもの。
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被災した横川橋梁は大雨による増水で、河床が流され鉄柱が損傷し軌道が歪んでしまいました。
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ロン毛も仕事にあぶれた他の日雇いに「削られたんだって(゚⊿゚)」とか言ってばかりいないで復旧工事に参加するべきなのです。
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辰野駅に到着した代行バスですが、この駅にも食べ物屋はなさそう、もうお腹が空いたり帰りの電車旅を考えたりすると明日のお仕事はお休みする事に決めました…これは日雇いのメリットで特権でもあります。
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ですが精勤で常勤のロン毛はこんな僕を小バカにする事でしょう…
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「長い連休だね(゚⊿゚)」