だいだらボッチの激安おでかけバンザイ

都内近郊に(たまに遠出)出かけた時の戯言が多めで9割9分がひとり行動、そして無料・安い料金で楽しめるスポットに訪問しております。僕の記事を見て「行ってみたい」「以前行ったけどまた行きたくなった」と感じて頂けたらとても嬉しいです。


スポンサードリンク

「青春18きっぷ」が利用出来ない三セク赤字路線で北陸3県を走り抜ける

終着点は重要じゃない。旅の途中でどれだけ楽しいことをやり遂げているかが大事なんだ。
~スティーブ・ジョブズ~

初夏を思わせる暖かさの日もあれば真冬の寒さの日もある「青春18きっぷ」春の利用期間(3月1日~4月10日)JR普通列車に乗り放題のきっぷを毎シーズン購入して出かける万年金欠の僕(x_x)

「青春18きっぷ」とは5回分で12050円(1日あたり2410円)で全国のJR線の普通列車・快速列車が乗り放題のフリー切符ですが、私鉄や地方自治体が運営する第三セクターの路線に乗車する場合には別途料金が必要です。

かつての主要幹線ながら整備新幹線である北陸新幹線開業に伴って、JRから経営分離され第三セクター路線となってしまった旧北陸本線ルートの所々で渋々お金を払いながら金沢へ向かった2022年の春。(写真はえちごトキめき鉄道ET127系)
f:id:earth720105:20220402024507j:image

〈目次〉

【整備新幹線について軽く説明】
「全国新幹線鉄道整備法」に基づいて1973年11月13日に整備計画を決定した5路線の事
・北海道新幹線
・東北新幹線(盛岡~新青森)
・北陸新幹線
・九州新幹線(西九州ルート)
・九州新幹線(鹿児島ルート)
整備新幹線の地上設備(線路等)は鉄道・運輸機構が保持している上下分離方式でJRは線路使用料を支払って運行しております。

【三セク区間のフリー切符】
三セク区間である越後湯沢~金沢のフリー切符の購入も検討しましたが
①JR西日本 北陸おでかけパス
区間:えちごトキめき鉄道(市振~直江津)・あいの風とやま鉄道(全線)・IRいしかわ鉄道(全線)
料金:大人2580円
期間:土曜・休日の1日間(利用日の3日前までに購入)
②ほくほく線ワンデーパス
区間:ほくほく線全区間(六日町~犀潟)
料金:大人1500円
期間:1日間(通年)
③IR・あいの風フリーきっぷ
区間:IRいしかわ区間(金沢~倶利伽羅駅)・あいの風区間(倶利伽羅~越中宮崎)
料金:大人2000円
期間:2022年4月2日~2023年3月26日の土曜・休日・特定期間
①は平日の利用が不可②は途中下車しない片道移動だと割高③は期間外の為、結局通常の乗車券で移動する事に決めました。

超快速スノーラビット(ほくほく線)の別途料金は1090円

上越新幹線は整備新幹線とは違って1971年に「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」により着工・開業した新幹線なので、平行在来線(上越線)もJRとして健在ですが「越後湯沢駅」の1番線ホーム(上越線)は寂れた雰囲気が全開、隣の0番線には北越急行の誇る「超快速スノーラビット」が停車しておりました。
f:id:earth720105:20220328104805j:image

~紆余曲折の北越急行の歴史~
①元々は1968年に北越北線として着工を開始したが国鉄が民営化となり工事が中断
②田中角栄を始めとする地元政治家の思惑により第三セクターに移管後の1985年に工事再開
③しかし鍋立山トンネル工事の遅延や高速化の対応等で開業したのは12年後の1997年
④「特急はくたか」で日本の狭軌在来線最高速度となる160 km運転が行われていたが、2015年北陸新幹線の延伸により特急はくたかは運行を終了し経営は赤字転落
f:id:earth720105:20220328104816j:image

現在は「超快速スノーラビット」が100km超えをしながら健気に走っておりますf:id:earth720105:20220329142619j:image

※六日町~犀潟(さいがた)は青春18きっぷが利用出来ない区間
f:id:earth720105:20220328104859j:image

列車出発前に18きっぷ適用外の北越急行区間の清算をしました(1090円)平成仕様の清算書を今でも使うモノを大切にする北越急行の精神は僕も見習いたいものです。
f:id:earth720105:20220328104842j:image

そして一部区間だけの支払いで、速くて快適な超快速に乗せて貰えるのだからキセルなんて考えてはいけません。
f:id:earth720105:20220328113713j:image

3月下旬ながら外はまだまだ冬景色の車窓
f:id:earth720105:20220329144110j:image

そしてほくほく線はトンネルの多い路線で、最も有名なのは鍋立山トンネル。
f:id:earth720105:20220329144126j:image

~鍋立山トンネル工事について軽くまとめ~
・トンネルの大部分は建設開始7年で完成していたが、最後の掘削時に泥火山に衝突し可燃性ガスが噴出。
・当時最新鋭のボーリングマシンを投入するも土圧が強くマシンが制御不能に、その後も様々な掘削方法が投入されるもことごとく失敗。
・最終的には工費と時間がかかる薬液注入で地質を固めて掘る工法により掘削で結果22年の工期を費やした。
f:id:earth720105:20220819123919j:image

そんな難所も運転手と横にいるおっちゃんのおかげで、超快速スノーラビットは100km超えで走り抜けていきます。(写真は連結部分の運転席)
f:id:earth720105:20220329150610j:image

虫川大杉って何だかキモい駅名ですが、樹齢1200年以上といわれる御神木「虫川の大杉」から頂いたありがたい駅名なのです。
f:id:earth720105:20220329150623j:image

虫川大杉を過ぎると一気に平野の景色に
f:id:earth720105:20220329150636j:image

程なくして「超快速スノーラビット」は終点の直江津駅に到着しました
f:id:earth720105:20220329150654j:image

えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの別途料金は1000円

次の列車の出発は30分後なので改札を出て別途料金について駅員さんに確認したところ、18きっぷ持参の乗客は「トキ鉄18きっぷ」という名のフリーパスを購入する事が可能で300円程お得らしく言われるがままに購入。
f:id:earth720105:20220329152844j:image

「トキ鉄18きっぷ」を発売します | えちごトキめき鉄道株式会社

2015年北陸新幹線の金沢延伸に伴い北陸本線の直江津~市振(いちぶり)区間を第三セクター路線として運行する「えちごトキめき鉄道」何だかエロゲー臭漂うネーミングセンスに脱力マックス(x_x)
f:id:earth720105:20220330032612j:image

列車は泊(とまり)駅まで行きますが、きっぷの区間は市振まで、青い日本海が続いていく素晴らしい景色でさっきはエロゲーとか言ってゴメンナサイと心の中で謝ります。。
f:id:earth720105:20220330030038j:image

海が間近に見える東海道線の根府川駅を彷彿させる「有間川駅」
f:id:earth720105:20220330031121j:image

そして隣駅の名立駅のイラストに目が釘付け
f:id:earth720105:20220330030523j:image

「以前は同じ会社だったんだから線路使わせろ!」とばかりに長編成のコンテナ車が走っておりましたが、調べてみるとJR貨物がトキ鉄に支払う線路使用料に上乗せする形で経営支援を行っているそうです。
f:id:earth720105:20220330030307j:image

トキ鉄社長の鳥塚亮さんはかつて千葉県内を走るいすみ鉄道を廃線寸前から立て直したローカル線再建のカリスマ、手腕を買われてトキ鉄の経営を託されたのですが現状は残念ながら赤字続き。
f:id:earth720105:20220330030244j:image

海沿いの景色は素晴らしいのですが、やはり他の北陸並行在来線と比べると地域住民が少なそうな区間を走っている事もあるのでしょうか?そんな事を考えながら乗っていると列車は市振(いちぶり)に到着。
f:id:earth720105:20220330034220j:image

三セク路線ってお堅いJRの路線名と区別する為にわざとキラキラネームにしているのでしょうか?(´・ω・`)
f:id:earth720105:20220330034507j:image

あいの風とやま鉄道(注:高岡まで)の別途料金は1490円

泊駅に到着したら同じ番線の前方に待機していた「あいの風とやま鉄道」に乗車、因みに「あい」の発音は「愛」とは違って語尾にアクセントを置きます。
f:id:earth720105:20220330065606j:image

旧北陸本線の富山県内区間にあたる市振~倶利伽羅(くりから)区間を運行する路線で車両はJRの521系、調べてみると開業の際にJR西日本から譲渡されたみたく、赤字ながら自前で車両を揃えるトキ鉄とはえらい違い。
f:id:earth720105:20220330065241j:image

あいの風とやま鉄道は2015年の開業後は富山県からの補助金のおかげで何とか黒字で頑張っておりましたが、2020年度にはついに赤字転落。
f:id:earth720105:20220330065623j:image

ただでさえ新幹線に取られている観光や出張で利用する乗客がコロナ禍でさらに激減した為です。
f:id:earth720105:20220330065655j:image

車内で市振~高岡の料金1490円を清算、手書きの切り取り線でキチンと切れなかった切符(?)が何とも泣かせます。
f:id:earth720105:20220330065714j:image

黒部川を渡る列車の窓を眺めから思います…県庁所在地(富山)や高岡を経由するかつての幹線でも苦しい経営なのだから全国の地方路線の黒字化なんてムリゲーですよ。。
f:id:earth720105:20220330065934j:image

インテック本社の高層ビルが見えれば富山駅は目の前
f:id:earth720105:20220330071342j:image

鏝絵(こてえ)の街「小杉駅」に到着すれば2つ先は高岡駅
f:id:earth720105:20220330071435j:image

氷見線に乗る為に「あいの風とやま鉄道」はここで途中下車、後で気づいたのですがタラコ色の列車は氷見線ではなく城端線(じょうはなせん)でした(>_<)
f:id:earth720105:20220330071540j:image

IRいしかわ鉄道(倶利伽羅~金沢)間の追加料金は840円

ホテルに宿泊し翌朝高岡駅改札で18きっぷ適用外区間である事を確認して金沢までの切符を購入
f:id:earth720105:20220330090205j:image
しかしこうまでタケノコ剥ぎの風俗店ばりに別途料金を取られるとイライラしてきます…切符は高岡駅で購入したのですが倶利伽羅(くりから)~金沢間の表記になっておりました。
f:id:earth720105:20220330090222j:image

IRはITみたいでマトモなネーミングの印象でしたが、県民に親しまれる「愛ある」鉄道を目指すという思いが込められている事を知ってまたもや脱力マックス(x_x)
f:id:earth720105:20220330084157j:image

朝のラッシュ時だった事もあり通勤・通学の皆さんでやや混雑する車両でしたが、IRいしかわ鉄道も2020年度は乗客280万人減の経常損失1億8800万円の赤字決算なのでした。
f:id:earth720105:20220330090505j:image

全く整備新幹線とか堅苦しい事言わずに、多少の赤字(?)には大きく目を瞑って、みんな北陸本線としてまとめて面倒見てあげればイイではありませんか。
f:id:earth720105:20220330085229j:image

貨物ターミナルが見えると金沢駅はもうすぐ
f:id:earth720105:20220330085242j:image

金沢駅の3番線で堂々と発車時刻を待つ北陸本線も、新幹線が敦賀まで延伸になれば第三セクターに移管され罰ゲームばりの路線ネーム(失礼)になる事でしょう…明日はわが身なのです。
f:id:earth720105:20220330083853j:image

金沢~敦賀が三セクになりネーミングの一般公募があれば僕も応募してみようかと思います。
f:id:earth720105:20220330084003j:image金沢にイヤされて鉄道(ノД`)