2020年の元旦に山の辺の道を歩きました
実は8ヶ月前(去年の4月)に行ったばかりなのですが、前回は石上神宮~長岳寺を迷ってしまい正規ルートで歩めなかった事、そしてブログを書く目的ではなく、ただ漠然と写真を撮りながらの訪問であった事がとても悔やまれ短い期間での再訪となりました。
〈目次〉
山の辺の道は明確にどこからどこまでと区切りがありません、故に天理側と桜井側で双方が地元推しのマップを作成しており、混乱する観光客も多いと思います。
天理側のマップは天理駅から三輪駅までのコースを案内してますが
一方桜井側のマップマップでは桜井駅から柳本駅までのコースを推奨
起点・終点をどこにするかそして南下するか北上するかで迷う人も多いかと思います
昭和・平成・令和で各1回づつ計3回だけしか訪問した事がない山の辺ビギナーの僕は
・昭和→忘れた
・平成→南下(天理~桜井)
・令和→北上(桜井~天理)
で歩きました
山の辺の道に入りやすい(分かりやすい)のは桜井側の北上ルート
JR万葉まほろば線・近鉄大阪線「桜井駅」北口
駅前ロータリーには赴きのある案内
歩道にイラストがあって目印になります
歴史街道の目印を頼りに左折
少し歩き大きな通りを横断すると、左手に川が見えてきます。
この地域に合う良いネーミングの大和川
川を渡り住宅地を歩き「まだかな…」って感じになりますが小さな目印を目ざとく見つけて右折。
少し歩くと金谷の石仏が見えます、スタート地点に到着です。
前回は堂内の石仏を見落としてしまったので撮影、シンプルで味のある石仏です。
平等寺~檜原神社
良く考えたら今日は元旦、こんな濃い神社・寺院を初詣ハシゴして良いのか?と一抹の不安がよぎりますが、暖かく天気も良いのでよしとします。
平等寺(びょうどうじ)
581年聖徳太子が賊徒を平定するため三輪明神に祈願、賊平定後に十一面観音を刻んで寺を建立し大三輪寺と称したのにはじまります。
鎌倉時代初期、慶円上人を迎え平等寺と改称してから大伽藍が再建され、仏法の根本道場として栄えました。明治の初期、廃仏段釈によって堂塔ことごとく整理をせまられましたが、今日再び復興され、心を耕す禅の寺として多くの人々に親しまれております。
あと関ヶ原の戦いに破れた島津義弘が一時この寺でかくまわれていたそうです、そして先を急ぐ事もあって見どころの十一面観音はつい見落としてしまいました、初っ端から全然魂がこもっておりません。。
大神神社(おおみわじんじゃ)
本殿は無く拝殿の奥にある三ツ鳥居を通し三輪山を拝すると、我が国最古の神社と言われている大神神社。
たくさんの初詣客が参拝しており、僕は一瞬どこからこんなに湧いて出てきたのか?とビックリしました、良く考えたら三輪駅から来たのですね。
道に沿って万葉まほろば線が走っており、ピンポイントでお目当ての場所に行ったり途中で帰ったり出来るのが山の辺の道の魅力のひとつ。
池のほとりを歩いて行けば
こちらも大神神社境内の狭井神社(さいじんじゃ)は病気平癒の神様として信仰が篤く4月18日の鎮花祭は薬まつりとして知られております。
狭井神社の境内を離れて山の辺の道に戻ると、いきなり僕だけひとり…初詣ハシゴは良くないのではないか?と考え込んでしまいます。
ここら辺は舗装がない道が多く若干歩きづらい場所
玄賓庵(げいびあん)
ここは玄賓僧都が隠棲していた庵で、ここには重要文化財の木像不動明王座像が伝わっています。謡曲で有名な「三輪」は玄資と三輪明神の物語を題材にしたものです玄賓は818年になくなりました。
ぶっちゃけただの日本家屋にしか見えません…ガッカリ度アップで僕は先を急ぎます。
檜原神社(ひばらじんじゃ)
伊勢神宮の前に「天照大神」が奉られていたと言われる「元伊勢」呼ばれる場所。
ここも参拝客が多いのかな?と思っていたら誰もいません…でもおかげで三つ鳥居をゆっくりと満喫出来ました。
前回ここで食べた干し柿が美味しくて密かに楽しみにしていたのですが、無人販売所を見ると売り切れ。
景行天皇陵~長岳寺
次の景行天皇陵までは距離があり(約3km)途中で一般道を通ったりと観光的には若干の中だるみかもですが、舗装された道でジョギングや散歩の人々ともそれなりにすれ違い、皆さんの「こんにちは」の笑顔がとても素敵な道。
ようやくたどり着いた景行天皇陵にはなんと干し柿が売っておりました、即購入して座ってパクパク。
「美味しい!」中はゼリーみたいな干し柿でとても僕好み、勝手に景行天皇は干柿天皇で古墳を見ながらの干し柿は本当に格別。
景行天皇陵(けいこうてんのうりょう)
渋谷向山古墳は、奈良県天理市渋谷町にある古墳。形状は前方後円墳。柳本古墳群を構成する古墳の1つ。 実際の被葬者は明らかでないが、宮内庁により「山辺道上陵」として第12代景行天皇の陵に治定されている。 全国では第8位の規模の古墳で、4世紀後半頃の築造と推定される。
ここは(多分)中学の修学旅行で皆と記念撮影した場所、あの日は本当に楽しく思い出補正もありますが、山の辺の道はここら周辺がやっぱり一番好きなのです。
崇神天皇陵(すじんてんのうりょう)
行燈山古墳は、奈良県天理市柳本町にある古墳。形状は前方後円墳。柳本古墳群を構成する古墳の1つ。 実際の被葬者は明らかでないが、宮内庁により「山辺道勾岡上陵」として第10代崇神天皇の陵に治定されている。 全国では第16位の規模の古墳で、4世紀前半頃の築造と推定される。
振り返って写真を見ると、景行さん崇神さんどっちがどっちか分からない僕が繰り返し断言します、ここら周辺の景色は本当に好き(^-^)
櫛山古墳(くしやまこふん)
全長約155mの前方後円墳で、行燈山古墳のすぐ東側に隣接、前方部を両側に築いた独特な墳形であるため、双方中円墳とも呼ばれています。1948年~1949年の発掘調査では、長さ 7.1メートルの竪穴式石室と長持形石棺の一部がみつかり、腕輪形石製品類や鉄製品などが出土しました。4世紀前半に築造された古墳時代前期後半の古墳です。
長岳寺(ちょうがくじ)
一般的には次の長岳寺が山の辺一番メジャースポットではないでしょうか?山門から入って歩いて本堂に向かう大きなお寺。
拝観料は400円 有料スポットだったので前回はパスしましたが今回は訪問を決意、そしたら元旦はご自由にお入り下さいとの事でした(・∀・)ノ
鐘楼門(重要文化財)
本堂
拝殿
鐘堂
一願成就の鐘 仏様に頼いを込めて 一打して下さいとの事で「脱・日雇い」ゴ~ン
後ろで弘法大師が優しく見守っておりました
南コース終点の石上神宮
長岳寺は山の辺の道のほぼ中間地点、本日元旦は休業でしたが、周辺にはトレイルセンターや飲食店もあり寛げるエリア。
ただここから北の道は正直微妙で山の辺ビギナーは正直パスしてもOKなコースでしょう、前回は道に迷って未踏になった場所でもあります。
大和神社御旅所(おおやまとじんじゃおたびどころ)
出張所みたいなものでしょうか?隣の公園の遊具と一緒だと近所の神社感全開、最古の神社と言われても正直「はぁ?」って感じになってしまいます。
そしてこちらの神社にもご近所感マックス、この風景を心地よく思えれば山の辺の道ビギナー脱却な気が勝手にします。
西山塚古墳(にしやまづかこふん)
さっきまでとは毛色の違う古墳が現れました、6世紀前半頃の後期の時代の古墳みたいですが、何だかモリモリ生えた木が逆に古臭く感じるのですけど(´・ω・`)
波多子塚古墳(はたこづかこふん)
後円部に細長い前方部が付く特異な形態の古墳とされてきましたが、1998年の発掘調査と電磁波による探査の結果、前方部が後の時代に大幅に削られた前方後方墳であることが明らかになりました。
そしてこれ見て一気にテンションただ下がり
あとこれ見て電話する人って今時いるのでしょうか?会社が現在あるかどうかも怪しいし
だんだん歩きながら魂が抜けていく…
石上神宮の先に(南コースに比べ)マニア向けの「山の辺の道北コース」の存在を知ったのですが歩きながら「絶対無理」とつぶやきます。。
【追記】2年後にチャレンジしました(x_x)
夜都伎神社(やとぎじんじゃ)
藁葺き屋根の拝殿が味わい深かったのですが、中で行事を行っていた為早々と退散。
スクーターで集会に参加した人もいるみたい
ここから石上神宮までが長くて山道だったり舗装道だったり変にバラエティーがあるルート
そしてどっち指してあるのか分りづらく少ない案内板、北コースは更に修羅の道だと思うとトラウマになってしまいそう。
石上神宮~夜都伎神社コースは山の辺の道ビギナーは迷う可能性が非常に大。
人通りも少ない道で結局今回も迷ってしまい、もう最後はグーグルマップのお世話になりやっとこさ石上神宮前に到着。
境内は初詣の参拝客で大行列「こりゃ無理だ…」と思い早々と退散、みんなどこからこんなに湧いて出て来たのだろう??
山の辺の道を手軽に楽しむのであれば柳本駅スタートで周辺が充実している長岳寺から山の辺に入り、最後は悪路を少しだけ頑張って大神神社で終点、そして三輪駅に向かうのがオススメモデルコースだと実感しました。
そして美味しい干し柿をゲット(・∀・)